うちのおネコ様

「何か、思い出したの??」

私は聞いてみた。

ブルーは話しかけられた瞬間こっちを見たが、すぐに下方を向いて、ううんと首を横に振った。


「昔のことが何か大事なの?もしかしたら他にもアルバムはあるかもしれないし・・・」


そういうと、ブルーは「うん」と頷き、また先ほどのように少し考えてから、ゆっくりと話し始めた。


「あのね。お母さんの・・・お母さんのことが知りたいんだ」



「お母さん?お母さんて私の?それともブルーの??」


私はついまた勢いですぐ聞いてしまった。この勢いで話すクセ、どうにか直した方がいいのかも・・・


「多分なんだけど。。」


「うん?」


「・・・美子ちゃんのお母さんだと思う」



「知りたいのがうちのお母さん?それって、ブルーが特別な感情を寄せた相手がお母さんていう事!?」


私はさっきの反省をまったくしていないなと自分で自分を叱った。


答えを先に求めたがるこのクセ!どうしようもない性分なんだ。くうっ

ごめんねデリカシーのない飼い主で。でも、気になるからそんな間をあけないで話してお
くれブルー!!



私は3匹の猫の中で始めて大きな問題解決に一歩近づいたように思いでワクワクし、身を乗り出して答えを待った。

「僕は、カインという子の生まれ変わりなんだ」







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