うちのおネコ様
ハルは、捨て猫だった。
中学3年生の時、美子のクラスに1匹のネコを誰かが連れてきた。
公園に捨てられていたらしい。
誰か拾ってくださいと、わかりやすく人の文字で、日本語で。
あきらかに人の手から、離された命だった。
他にも2匹いたが、その2匹は飼い手がわりとすぐに見つかった。
最後まで残されたのは、今この中西家にいる、ハルだった。
しばらく学校で飼われていたため、ハルは大勢の人間に取り囲まれ、
隣のクラスからも他の学年からも、アイドルになりつつあった。
しかし、当の本人は臆病で、美子からすれば「いい迷惑だと思ってるんだろうな」と
思われる態度だったらしい。
飼い主が見つからない理由に、他の2匹に比べ「懐きが悪い」
「やせ細ってちょっと目見が悪い」
そしてどこで作ったのか、顔に深い傷があったのだ。
美子はそんな扱いをうけ、人間に言いたい放題いわれていく様に、
ふつふつと怒りをおぼえた。
と、同時に、そのネコに愛情がめばえはじめてる事に気付いた。
そのときにはもう遅かった。
「先生!私のうちで飼います!!!!」
両親の許可はなかった。しかし、連れて帰ってしまえばこっちのものだと
美子は大事に大事にその子を抱え、学校中の生徒に別れを告げさせ、
わが道を進むといわんばかりに、家に連れて帰った。
しかし母がパートから帰ってくる間にも色んな考えが頭をよぎった。
美子は沢山の言い訳を考えた。そして母からの雷がおちることを予想し、いつもテストでは平均点を超えるか超えられないという頭で、必死にフル回転させて時間と格闘してた。
中学3年生の時、美子のクラスに1匹のネコを誰かが連れてきた。
公園に捨てられていたらしい。
誰か拾ってくださいと、わかりやすく人の文字で、日本語で。
あきらかに人の手から、離された命だった。
他にも2匹いたが、その2匹は飼い手がわりとすぐに見つかった。
最後まで残されたのは、今この中西家にいる、ハルだった。
しばらく学校で飼われていたため、ハルは大勢の人間に取り囲まれ、
隣のクラスからも他の学年からも、アイドルになりつつあった。
しかし、当の本人は臆病で、美子からすれば「いい迷惑だと思ってるんだろうな」と
思われる態度だったらしい。
飼い主が見つからない理由に、他の2匹に比べ「懐きが悪い」
「やせ細ってちょっと目見が悪い」
そしてどこで作ったのか、顔に深い傷があったのだ。
美子はそんな扱いをうけ、人間に言いたい放題いわれていく様に、
ふつふつと怒りをおぼえた。
と、同時に、そのネコに愛情がめばえはじめてる事に気付いた。
そのときにはもう遅かった。
「先生!私のうちで飼います!!!!」
両親の許可はなかった。しかし、連れて帰ってしまえばこっちのものだと
美子は大事に大事にその子を抱え、学校中の生徒に別れを告げさせ、
わが道を進むといわんばかりに、家に連れて帰った。
しかし母がパートから帰ってくる間にも色んな考えが頭をよぎった。
美子は沢山の言い訳を考えた。そして母からの雷がおちることを予想し、いつもテストでは平均点を超えるか超えられないという頭で、必死にフル回転させて時間と格闘してた。