Turquoise Blue Ⅲ 〜好きな人の名前〜




駅前で武藤くんと別れて
見なれた住宅街の
街灯ついた、坂道をあがる


あったかくなって来て
みんな窓とか開けるから
笑い声とか人の声、結構して来て
夜になっても、あまり怖くない




玄関、いつもの様に明かり

小さな門を引いて、玄関の鍵をあけた




「ただいまあ!!」


「ユカ、お帰り〜!」


「お 帰って来たか」


「あれ?お父さん早い〜!」


「パパ、今日オムライスだから
早く帰って来たのよね〜?」


「ん?ンフフ」


「ユウトは?」


「部屋にいるわよ」


ユウトは弟
多分 またゲームだ


お母さんに、袋渡して
居間のソファに座った




「ユカ〜」


「ん〜?
あ!お父さん
八時から、ドラマ見ていい?」


「いいよ」


「マキちゃんとか皆
元気だった〜?」


「うん!
専門すごい、楽しいみたい!」


「よかったぁ
去年はちょっと、心配だったけど…」


「あ!そうだ お母さん
私もしかしたら バイトするかも」


「あら、どこでやるの?」


「カフェっていうか
駅んとこのコーヒーショップ?」


「え そんなとこあった?!」


「うちの駅じゃなくて、隣の
駅ビルの中で、夕方から」


武藤くんがくれた
割引券を渡した




「あ!わかったわかった
うん、いいんじゃな〜い?
感じいいよ〜ここ
コーヒー、美味しいし」


「えっ!!ホントに?!
… なんかお母さん詳しくない?!」


「なっちゃんとかとバーゲン行って
帰りに寄ったことあるからさ」


「え…
…… お母さん、来ないでよ?」


「なんでよ〜」


「だ、だって親に見られるとか
チョー恥ずかしいじゃんっ!!」


「ふっふっふ
お父さんと見に行こう〜っと」


「デートがてら行くか」


「ぃやだあああああ!!!」


「で?怠け者のユカが急に
そんな気になった理由は?」


「し、失礼だよっ!

――― 私、音楽やるから!!!」





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