Turquoise Blue Ⅲ 〜好きな人の名前〜
… びっくりして辺りを見回す
とたんに、武藤くんが笑った
「平気だって!
あ〜!俺もまた彼と
バイクの話とかしたいなあ!!」
… 武藤くんは
『彼』と私の事、知ってる
去年の夏とか、秋
私は進路とか夢とか
全然、うまく決められなくて
自由にならない事とか多すぎて
とにかく、音楽がやりたくて
いきなり新宿まで
出る予定もないライヴハウス
ベース持って見に行こうとしたり
授業中、涙出て来て止まらないとか…
… そんな頃に一回
『彼』がバイクで
学校の近くまで来てくれた事あって
その時抜け出すの
フォローしてくれたのが武藤くん
それがきっかけで仲良くなったし
だから『彼』も、武藤くんを知ってる
「――― 葉山
マジで送らなくていいの?」
「うん まだ寄るとこあるし
バター、買って帰らないと」
「え、もしかして葉山が
これから夕飯作るとか?」
「まっ まさか!!」
「あはは!まさかって」
「料理とか、全然作れないもん」
「これからじゃん
全然気にすることないって!
ウチも夕飯なんだろな〜」
「うちオムライス!」
「あ、うまそ〜!
うちは多分 コロッケかなあ ―――」