Turquoise Blue Ⅲ 〜好きな人の名前〜
「――― 葉山!!」
「む、武藤!!」
駅ビル出たとこで、武藤に会った
「俺、これから入るんだけど
――― 面接、どうだった?!」
「受かった!
それで佐藤さんて人に
制服もらって来た!」
「うあおめでとうっ!明日から?」
「うん!
一応、土日だけ…最初は」
「葉山は学校あるしな
シフト重なった時はよろしくな〜!」
「よ!よろしく〜!」
武藤くんは
手をぶんぶん振りながら
お店の中に、入ってく
ちょっとだけ通りから
ガラス越し 見てたら
白いシャツに、蝶ネクタイ
前掛けかけながら
レジの奥から出て来る
武藤くんの姿が見えた
佐藤さんがこっちに気付いて
武藤くんにも声かけて
私に手をふる
私も、ふりかえした
――― なんか、よかった
武藤くんが言う通り
なんか皆、いい人っぽい…
それにお店の中
そんなに広くないけど
面接の時に出してもらった紅茶
いいにおいで美味しかったし
ティーカップとかも可愛くて
ショーケースにあったケーキも
すごい美味しそうだった
店員もきっと、食べられるよね…
「あ」
携帯鳴った
「――― マキちゃんだ!」