Turquoise Blue Ⅲ 〜好きな人の名前〜
少し 眠そうな ―――
額にかかった さらさらの髪
光に透けてる…
頬に手 あてて
俯きがちに、開いた分厚い本
ゆっくりめくりながら 読んでる…
あんまり キレイで
―――… びっくりして
椅子 思いきり、音をたててしまった
「――― な…なにって…!!
あんたこそ、なんでいんの?!」
「… ここ俺の大学」
「わっ!!私は
シノの本一緒に返しに来っ!」
「… シノからメールが来た」
「へ…」
「この頁だけ見てから出るよ」
「う……」
携帯 震えてる
メール… 絶対シノだ…