―不可能な共存―
違う。



そうじゃない。



ユウリは何もやっていない。



自分に言い聞かせる度にユウリを疑う気持ちが強くなっているような気がしてならない。



だって、あんな所に偶然居合わせるなんてやっぱりおかしい。



いや。



本当にただあそこにいただけなんだ。



だったらどうして逃げ出した?



それはアラタが鋭い目で彼女の姿を追ったから。



でも、実際に追いかけたわけでもないし、あたしたちはユウリの知り合いなんだから逃げる必要なんてないはずではないか。



だけど…



この数日、こんな1人問答を繰り返している。



考えれば考えるほど悩んでしまう。



どんなに忘れようとしても疑ってしまう。



あたしも教師の前にただの大人だって事なのかな。



この子たちを心から信じてやれない他の教師たちと変わらない…



とにかく、どうにかして事実を確かめなければならない。
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