―不可能な共存―
先程電話の向こうで聞こえた『ちょっ』というユウリの声。







『ちょっと待って』








こう言いながらツバキから電話を奪い取り、あたしへのいたずら電話を阻止してくれたのではないだろうか。



ユウリをより深く傷つける為、ツバキは自分があたしに対してした事を全てユウリに話している、もしくは目の前で実行していたはずだ。



「あたしはユウリが死ねばいいと思ってる。


だからユウリを助けたあんたも傷つけばいい。


あんたを苦しめる事はあたしにとっては一石二鳥だったわけ」






ツバキはクスクス笑っている。






誰かツバキを助けて下さい…



あたしがそう思った瞬間、コウスケが動いた。



今まで全ての話を黙って聞いていたコウスケは、何のためらいもなくツバキの元へ歩み寄った。



そして、フワリとツバキを抱きしめた。
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