感方恋薬-知られざる月の館-
あたしは、着替えて、リビングに降りてきた弟を、じっと見詰める。


「な、なんだよ、姉貴…」


あたしは弟をじっと見詰めながら燃える様な視線をくれてやる。


「ふっふっふ…」


弟は流石に少したじろぎながらあたしに答える。


「ぶ、不気味だっちゅうの」


しかしあたしは怯まない。


「ふっふっふ…」


「おーい」


「楽しかったかい、でーとは?」


その言葉に弟は、あたしから視線をパッと外すと、あらぬ方向を見詰めて何やらごまかしの体制に入った。


「べ、別に、何にも」


ふふふふ、弟よ、全ては、お見通しなのだよ。
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