夕暮れ
夜になると
特にやることもない


ブラブラ散歩をしていると
公園の前で足が止まった


小さい頃
よく遊んだ公園


陽菜と
初めてシタ公園



遊具も変わって
もうすっかり雰囲気が変わっていたけど


あの草むらの横のベンチは
あの時のままだった



薄暗い公園を
ゆっくり歩いた



ベンチに近付くと
見覚えのある顔が…




「陽菜?」


よく考えれば
久し振りで声を掛けにくかったけれど

もう口にだしてしまった。



「猛?久し振り~」

笑顔の陽菜をみると
ためらった事さえ忘れ
近付いて
ベンチに座った


「一人?昇は?」

「昇は明日帰ってくるよ…その…今日は彼女といるから…」

陽菜の顔をチラッと見ながら言うと

アハハ
と笑いながら

「もう昔のことだよ!何気にしてるのよ」

と言った。




「でも…どんな人?」

「可愛いよ。年上なのにそうは見えないし、小さくて、明るくて、可愛いよ。」


昇が付き合うことになったのは最近だ


先輩が
猛アタックして
先輩のキャラに
押されて付き合ったけど
まんざらでもないようだ

「可愛いって言い過ぎ~猛が好きだったんじゃないの?」


ず‥図星だ

ちょっと可愛いと
気になっていた

だからよく遊んでいたら
たまたま昇に会って先輩は一目ぼれ。

「あ…ごめん!マジだった?」

何か鋭いなぁ…

昔の陽菜とは違う

すげぇ空気読めない奴だったのに




「じゃあ…猛は彼女いないのね?」

「うん…」


「ここ…覚えてる?」

ちょっと驚いた
陽菜から
あの話を振ってくるなんてさ






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