MARRIAGEABLE─お年頃─



ナオは知らない。

「無かった事にして」そう言われた時、俺がどれ程悲しかったか。

ナオに男が近づかない様にユミさんに頼んでいた事も。

「ナオは飲むと人肌恋しくなるから、気を付けてやって。」ユミさんにそんな事を言われていた事。

俺がずっとナオを好きだった事。

あの夜、俺の部屋で飲んでいたナオが突然服を脱ぎだした事。

全裸で寝てしまったナオに布団を掛けてやり、ちょっとした悪戯心で痣を付けた事。

その夜、俺が一睡も出来なかった事。

あの出来事の真実は誰も知らない、俺以外は…。



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