MARRIAGEABLE─お年頃─
『ユミカちゃんはどう?俺の事嫌い?』

この人に沢山彼女がいるのは不思議ではなかった。

人を引き付ける何かを持っている。

彼の雰囲気も、その言動もすべて。

私の心を魅了して止まなかった。

冷静に見れば、そう大した男ではないのかもしれない。

だけど……

よく言ったものだ、「恋は盲目」

今の私はまともに判断できるほど、大人ではなかった。

「本当は私も…」

無意識のうちに出る言葉。

この言葉に電話の向こうの彼の声が弾んだのが分かった。

『じゃあユミカちゃんも俺と同じ気持ち?』

そんな事を聞かれて、「違います」と言えるわけない。

「私もずっと、気になってました。」

それだけで彼は理解してくれる。

私の言いたいことも、私の気持ちも…。

夜が明ける頃には、私たちは『彼氏』『彼女』という関係になっていた。



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