満月の銀色ススキ


(お面、取ればいいのに…)


何故か、無性にそう思った。

今、どんな表情をしていたのだろう。

どんな顔立ちで、どんな瞳の色をしているんだろう。
知りたい心は泉のように尽きることはない。

むしろ、増えていく一方だ。

人間除け。
お面を見た望月はそんな言葉を思い出す。

どうして、人間を避けなければいけないのか。


「望月?」


ススキの声に我に返った。

いつの間にか、考え込んでしまっていたらしい。
不思議そうに首を傾げたススキが目に映った。


「…何でもないよ。ススキさんの髪の色、綺麗だなぁって思ってただけ」



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