謝罪人 Kyouko
「陽子さん、今日は都合がつかないみたいで、ここには来れないということですから、代わりに私が謝罪に来ました」

恭子は、その場しのぎに嘘をついた。
それは、男の機嫌をそこねないための言葉だった。

「謝罪・・・?」

男が恭子を睨みつけて言った。

恭子は男の威圧感を感じた。

「陽子さん・・・あなたには・・・本当に申し訳ないことを・・・」

「おい!それ、どういう意味なんだ!!」

男は急変して大きな声を出した。
そして、身を乗り出して恭子に尋ねてきた。




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