謝罪人 Kyouko
男の声に店員が反応するように、二人を見た。

そのことに気づいた男は、体裁が悪く思い、
「申し訳なかったら、どうして俺に会いにこない? 」
今度は、小さい声で尋ねた。

「それは・・・」
恭子は返事に困った。

恭子は、男の顔を見るのを怖い感じがしたため、男から目をそらすように下を向いた。

「わかってたんだ。彼女が俺みたいな男なんか、本気で惚れちゃいないことを・・・でも・・・」

男は静かに話し始めた。





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