謝罪人　Kyouko

スカウト　①

恭子が謝罪人の仕事をするきっかけは、一ヵ月前のことだった。

恭子は、派遣の仕事をしていた。
大手の商社が職場だったが、不況のため解雇された。

派遣の仕事をしていてもギリギリの生活だったため、アルバイトを始めた。

アルバイトはバーテンダーの仕事だった。
恭子は、学生時代にバーテンダーのバイトをしていたことがあった。
そのため、すぐに採用された。

店はホステスが数名いるバーだった。

だが、そこでのバイトを始めてから人に謝ることが多くなった。
よく、酔っ払いの客から絡まれることが多い。

恭子は、客に対して悪いことをしたわけではない。

くどく文句を言う客に対して、わずらわしく思えてくるため、その状況から逃げるための手段で謝っていた。

恭子が、『申し訳ありません』と謝ると、不思議と客はおとなしくなる。























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表紙・目次

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