謝罪人 Kyouko
そのうち、客の対応が優れていることを知ったスタッフは、面倒な客や気むずかしい客が文句を言うと、恭子が対応することが多くなった。

恭子自身は、バーテンダーのためホステスのように客の相手をする必要はない。
だが、若いホステスが、客から酔って責められると、かならず恭子に助けを求めてくる。

恭子が客の話を聞いて謝ると、その場がなごんで解決する。

いっしか、恭子は店のクレーマー担当係になってしまった。

恭子はバイトの身分で、そんな責任ある仕事はできないと店長に相談すると、バイト料を上げるからと、逆に店長からも頼まれた。

店長自身も、恭子の客への対応は、人一倍に優れていることを感じていた。

結局、バイト料が上がることもあり、恭子は、クレーマー係も担当するようになった。








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