謝罪人 Kyouko
「俺は真実しか記事にしない。そして、島田の陰謀を暴きたい。それだけだ」
松山はきびしい口調で言った。

「あんたも、島田の被害者にならないように気をつけるんだな」
松山は無表情に言った。
それは皮肉な言い方にも聞こえた。

松山は、女の車の助手席に乗り込んだ。

車が動き出して消えて行った。

恭子は、松山がいなくなって、ホッと一息ついた。
緊張感から開放された気分だった。

だが、松山の真実と言った言葉の意味が、なぜか心の中に残った。




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