もしも僕に。
教室に入ると女子がキャアキャア騒いでいる。
うるさいと思った。
「バレンタインだもんね…」
1人、ボソッと呟く。
女子の中心には榎月。
「榎月くん!」
「これもらって!!」
「かっこいい!」
キーキー声が飛び交う。
それを横目で見ていたら榎月が私に気付いたらしく、こっちに来た。
「よぉ」
「おはよ」
「朝からうるせぇんだよ、あいつら」
「いいじゃん♪榎月チョコ好きなんでしょ?」
「まぁ…」
「あれ、でもこないだ甘いもの苦手って…」
「チョコは別だろ!」
たまに見せる子供っぽい行動や仕草を可愛いと思う。
私はクスクス笑いながらチョコを榎月の目の前に差し出した。
本人はポカーンとしていた。
「いらなかった?」
「…くれると思わなかった」
「まぁ、義理だから。これからもよろしくってことで♪」
「どーも」
あ、誕生日プレゼントも渡しちゃおっかな。
「あとこれ。少し早いけど誕生日プレゼント」
「まじ!?」
「まじまじ」
「うわ!嬉しい!」
こんなに喜んでくれるとは。
「なんか勿体ねー」
「使ってよね」
「おう」
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