嘘で隠された現実(リアル)
少ししてから、「どうぞ」という瞬輝くんの声が聞こえた。


「お疲れ様」


「あ、天音だぁ」


笑えているか不安だったが、星の対応を見る限りでは大丈夫そうだ。

私は心の中で、ホッとため息を付いた。


「演奏1曲になっちゃったんだね」


「そうなのよぉ。練習した時間、返してほしいよね」


「まったく星は‥「俺はホッとしたけどな、あれ以上下手な演奏続けずに済んで」」


「ちょ、彗先輩っ!」


「なぁ、朱月。理由あんならちゃんと言えよ。黙ってちゃ何も判んねぇよ!」


響の努力も空しく、彗ちゃんは刺々しい言葉を朱月に浴びせた。

それでも、朱月は口を開かない。
< 120 / 331 >

この作品をシェア

pagetop