嘘で隠された現実(リアル)
「貴方と話す、水月によ」

立花さんは小さく笑い、言葉を続けた。

「随分と険悪な仲みたいね、貴方達」


「それが?立花さん、何が知りたくて俺を誘ったわけ?そんなに知りたきゃ、彼氏に訊きゃいいだろ?」


「彼氏?」

一瞬の間の後、立花さんは笑った。

「嫌だわ。水月と私は恋人なんてそんな素敵な関係じゃないわよ?私は彼の2つ上の先輩。同じ高校だったのよ、私達。そして見事に大学も」


「‥じゃ、ただの先輩が、俺に何訊きたいってんだよ?」


「訊きたい?それは少し違うわね。私が貴方を誘ったのは、頼み事があったからよ」
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