吸血鬼達と戯れを
「…ありがとう」

由井が呟く。

「ん?なんか言ったか?」
「大丈夫。なんでもない。もうすぐで着くよ」
「お、了解。…由井。下がれ」

狩野が腰から銃を抜く。

「来るぞ!」

銃を撃つ。
前の草の茂みから吸血鬼が現れる。

「イタゾ…」
「おいおい、喋れる奴かよ。悪いが無駄に殺したくないんだ。今の内に何処かに…」

狩野が言い終わらない内に吸血鬼が飛んでくる。

「ウラギリモノ!」

その行先は狩野では無く、由井に向かっていた。
由井は動かない。
いや、動けない。

吸血鬼の爪が由井に振り落とされる。
由井は思わず目をつむる。
何度も体を裂く音がする。
しかし痛みは来ない。
由井が目を開ける。
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