やきもち
「桜、楽しみだね。放課後」
「うん、楽しみ。やっぱり4人でいるのが楽しい」
やっぱりみんな、同じ気持ちなんだ。
「相変わらず豪君と仲良しだね」
「まぁね。でも笑美と春真のほうが仲良しにみえるけど?」
「うん、私と春真は仲良しだよ」
私の大事な男友達だもん。豪君もそうだけど、やっぱり1番は春真なんだ。
「私は笑美は春真と付き合うってずっと思ってたんだけどね。」
「私と春真が?」
何言ってるんだろ、桜…。
「いい雰囲気だったから。春真と笑美。両想いなんだろうなって勝手に思ってた。」
「……ありえないよ。」
春真と私が?……絶対ないよ。
「噂もあったこと、知ってる?」
「噂?」
「春真と笑美が付き合ってるんじゃないかって噂。春真なにげに人気あるから、結構大きい噂だったよ」
そういえば、何人かの女の子に春真との関係聞かれたことあるかも。
「否定もあんましてなかったから私も誤解してたんだよねー。」
「そうなんだ、知らなかった。」
「だけど笑美は祐輔と付き合い始めたからびっくりした」
そっか、春真と私…そんな雰囲気だったんだ。
確かに祐輔に出逢うまで、私は春真に少しだけ惹かれてた時があったな。
だけど祐輔に出逢って、春真への気持ちは友愛ってことに気付いたんだっけ。