Be impatient
残業になる事は確実だったが、私はそれ程急ぐことなくいつものペースで仕事をしていた。

「悪いな、今日親睦会だったのに。」

そうヤナギさんに声を掛けられ、時計を見ると丁度18時だった。

「間に合いそうか?」

間に合うはずなかった。

だけど間に合わないからと言ってどうって事ない。

でもヤナギさんが申し訳なさそうに「ごめん。」と謝ってくれるから、本当は親睦会行きたくなかったから実は助かりました。とも言えず…

反対にそんなに申し訳なさそうな顔をさせてしまい、罪悪感すら感じてしまう。

「コーヒー淹れてきますね。」

その罪悪感から逃れるように席を立つと、給湯室へ足早に向かった。

事務所から出る時、私の後ろから聞こえたヤナギさんのフッと笑う小さな声に振り返る事なく。



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