Be impatient
「求めてないな。」

顔に上っていた血液が一気に下がった様な気がした。

求めてない。か…

顔の火照りは急激に冷めたが、脈打つ音はまだ耳の奥の方で聞こえる。

ただ興味がないのか、それとも…

ヤナギさんのネクタイの結び目辺りを見ていた私はその視線を上げる。

思い切って言葉を発しようと上げた視線の先。

ヤナギさんの表情に私の体は大きく脈打つ。

それはピクンと体が震えるぐらい衝撃的だった。

目の前にいるヤナギさんは、そんな私を気にも止めない。

初めて見るヤナギさん。

それは妖艶で。

色っぽい。

片方の口角だけを上げ、微笑む様に少し細めた目は怪しい光を帯びていた。

そんなヤナギさんに真すっぐ見つめらると、規則正しく息を吸うことも出来ない。



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