Be impatient
「気になるんだ?」

「あ、あの…」

「何で気になるの?」

畳み掛けるようにヤナギさんは言う。

「え、いや、あの……」

私はその速さに付いて行けず、曖昧にしか返せなかった。

ヤナギさんは微かに笑みを浮かべてはいるものの、その微笑みは明らかにいつもの笑顔とは違っていて、私はその事に戸惑う。

「どうしてそんなにキョロキョロするの?」

ヤナギさんを凝視する事が出来ずに、私の視線は落ち着き無く動き回る。

私の頭の中から仕事の事なんて、すっかり抜け切っていた。

少しでも平常心を取り戻せればと思いコーヒーを口にするが、それもすっかり冷めてしまっている。

私は冷たいコーヒーを流し込みむと、カップを机の上の置いた。

コトンとカップの音が事務所内に響く。

こんな小さな音なのにその音がとても大きく感じられ、ヤナギさんが足を組み替えた時にギシっとなった椅子の音にさえ、思わずビクっとしてしまう。



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