Be impatient
「ハラダさんは、俺の事が気になるんだ?」

それはもう確信を得たような言い方だった。

背もたれから背中を離し身を乗出したヤナギさんは、ぐっと私の方に顔を近付ける。

そして下から少し覗き込むようにして、私と目を合わせた。

その目を見ただけじゃヤナギさんの気持ちは読み取れず、もどかしさから私は知らず知らずのうちに膝の上でこぶしを握っていた。

身を乗出すヤナギさんとは反対に、後ずさる様にして私は背もたれに背中をぴったりとくっ付ける。

気になるなんて一言も言ってないのに。

やっぱりわたしの目は全てを物語ってるんだろうか。

それにしても、ヤナギさんてこんなキャラだった?

半分パニックになりながら、今までのヤナギさんを思い起こす。

いくら考えても、思い出そうとしても、今私の目の前にいるヤナギさんといつものヤナギさんが結びつく事はなかった。

「何考えてるの?」

そう言って悪戯に笑みを浮かべるヤナギさんに戸惑う。


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