らぶりぃBOY
都合良く解釈してみようとしても、王子に裏の顔があるのは確実なこと。
そして、そんな奴の彼女になったのが私ということも。
「何でそんなに離れているの?」
優に1メートルは離れた隣で、はてなマークを浮かべる王子。
"そのキラキラを振りまいているせいで、凡人の私が近寄り難いんです"
なぁんて、口が裂けても言えるかぁ!!
その顔にその笑顔で話しかけられたら……
ノックアウト!
「危ないっ!」
『ひゃっ?!』
長い足は一瞬で距離を縮め、ふらついた私を軽く抱き留めてくれる。
つまり。
今、私は王子の腕の中。
*