らぶりぃBOY
『え、あ、うんっ?
えと、ちょっ…』
目の前がキラキラ光りすぎて、王子の顔を直視出来ない。
あくまでも笑顔を崩さず、回された腕の力を強める。
これ、周りから見たら"今からチュゥします!"の状態でしょ?!
『そっ、ちゅっ、てだっ!!
離してぇッ!』
このままじゃ、王子の綺麗な顔に鼻血ブーしちゃうよぉッッ!
パニクる私をクスクスと笑うと、満足したように手を離した。
『はぁーー』
恥ずかしすぎるよぉ…
そぉ言えば、王子がいる場所はいつも煩いくらいに歓声があがるはずなのに、今はやけに静かだ。
火照った頬を手で押さえながらチラッと周りの様子を見てみた。
*