ラブ・スーパーノヴァ
(まさか・・・ま・・・)

倫は頭を強く殴られたようなショックを受けた。

突然、九条薫の家の書庫の風景が蘇った。

科学の本だらけの部屋・・・。

私がなぜそれらに惹かれたのか・・・。

「キ、キヨ・・・ちゃ・・・」

倫はショックのあまり、呼吸がうまく出来なくなって喘いだ。

キヨがあわてて倫の体を支える。

「倫!大丈夫、ほら、これを口にあてるんだ!」

そう言ってビニール袋を持ってきて倫の口にあてた。

倫は過呼吸になり、倒れこんだ。

「ゼーッ・・・ハー・・・ッ」

キヨが必死になって背中をさすり、大丈夫大丈夫と言いつづけた。

苦しくて頭が真っ白になる。

ビニールを持つ手ががたがた震えた。

「倫!大丈夫!大丈夫だから、ゆっくり息を吸うんだ。」

キヨの背中を撫でるスピードに合わせて呼吸する。

呼吸が落ち着くと今度は意識が遠のいてきた。

九条薫の顔がちらついたが、倫の意識とともに静かに消え失せた。
< 41 / 136 >

この作品をシェア

pagetop