H・O・L・D UP!
「だから私の後から付いておいで、って、さっきから言ったげたのに」


「おまえの前後なんて、いつ何をされるか、わかんねぇーから、怖くて歩けねぇーんだよ」


「あー、ひっどーい。それはお互い様じゃないの」


「何処がっ。おまえと俺じゃ、程度が違い過ぎらぁー」


「どうしてよっ。私の何処が」


「俺はね、いくら気に入ったからって、こんなもん身に付けて街中歩いたりしません」


男の子がそう言って指差したのは、女の子の腰。

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