月の雫 -君と歩む彼方への道-
「くだらん説教はごめんだ」


優雅に微笑むと、指から七色の光がほとばしり、オレに襲いかかる。

何とかよけると、光が当たった木の枝がスパッと切れてばらばらとオレの上に落ちてきた。


(わわわ)



「なぁ、聞いてくれ。


親の思う通りの人間じゃないと愛されない。

そう思いこんで苦しんできたんだろ?」


「……わかったようなことを言うな」


バカにしたようにあごを上げて余裕の表情で微笑むレイジュラは、突然大きな炎の玉をかるがるとオレに投げた。


「うわっ」


間一髪で何とかよけると、それは地面に当たって爆発した。

火の粉がオレにいっせいに降り注ぐ。



「あちち……イテ、イテ」


(おい……)



激しすぎるだろ。


――ちょっとマジになってきてないか?あいつ。
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