☆たったひとりのスーパースター☆
「タバコ吸うのつきあえよ」

いや私タバコ吸わないし、煙いの嫌だし、
一人で吸えばよくね?

って思ったけど頷いて駅までの帰り道、
オフィスビルの1階に設けられた灰皿とベンチのある
ちょっとした空間で話をすることになった。

「さっき言ってたお前のやりたいことっていいじゃん、やれよ」

「うん、やるやる」

「俺もさ、音楽やりたいんだよ、つかやるし」

この歳で、ミュージシャン志望ですか?

そう思ったけどやつがタバコを吸い終えたので、
「へえ」とだけ言って駅まで歩き、バイバイした。
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