月と太陽
するとフェリアはエセルにニコッと笑いながら「ええ」とうなづいた。


買ってきた荷物を部屋にすべて置き終えると三人は荷物の整理をし始めた。


「あっ」


すると突然、エセルがあることに気づいて声をあげた。


「水を買うの忘れちゃった」


それを聞いたサスティンとフェリアがびっくりして、エセルを見つめた。


この国に流れる川は一つ。


それは西の方角にある『ベル川』だけ。


しかしここからはまだ遠い。


恐らく三日はかかるだろう。


それまでに水がないなんて生きていけるわけがない。


だから、この地域で水はとても貴重な物だった。
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