*初恋*

『蓮魅(ハスミ)先生笑ってる場合じゃありませんよ!!』









いつまでも笑うのをやめない担任に進路指導の先生は怒って言った。









てか、笑いすぎだよね…









担任のことだから











現実見ろ。ばーか!!









とでも思ってんだろうな…









そう私は思ってた。










『お前って本当最高な奴だな。』










それは、どうも。










馬鹿にしてんだろうけど、一応褒め言葉として受け取っておくよ。




















『やってみろよ。お前ならできるだろ?』







急に真剣な瞳をして言う。








『ちょっ、ちょっと!!何言ってるんですか!?』







『俺はコイツならできると思います。俺のクビと賭けてもいいですよ。コイツが鴇宮に受からなかったら俺は先生を辞めます。』









はぁ!?









『ちょっと、本気!?』










『本気だよ。やってみせろよ。俺はお前なら出来るって思ってる。』









…勉強なんてしたことないから、どれだけ出来るかわかんない。









それでも鴇宮学園に行きたいって思ったのは零くんがいるから。









零くんがいるから頑張ろうって思える。










そして、自分の大好きな職を賭けてまで私を信じてくれる担任。









この人の期待に応えられるように…










『…やってみせるよ。』









そう担任に言うと担任はいつもの意地の悪い笑みじゃなくて、優しい笑みを見せた。




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