美少女戦士 イグニス・ドラグーン・ユイ!
 「【さらばだ…】」
 そして、ここにも意図を汲んだ、もう一人。

 「なんだって?」裕は、背中に負った美奈子の不意の言葉に足を止めました。
 「…そう言ってるんです、竜が」
 形を失った闇竜は美奈子の喉を通して、告別していたのです。
 「【さらばだ…イグニス・ドラゴン】」

 「ちょ…嫌よ! ユイはどうなるの?」

 「たぶん…大丈夫……。ユイちゃんは死ぬ気かもしれないけれど、それはイグニスが許さない」


 ――イグニスが許さない…?
 
 「……そうか…」
 しかし裕はそれ以上何も訊ねるずに、ただそう言って短く深呼吸しました。気丈を保つ為だったのでしょう。
 「急ごう」彼は軽く跳ねて美奈子を背負い直すと、歩みを速めました。「ともかく、ここから離れるんだ」
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