初恋のキミへ。


「…最初の出校日の日に…亜美から未波に友達になりたいって言われて携帯を聞かれたらしいの…未波は断ったんだけど…しつこく聞いてくるから…仕方なく教えてたんです…まさかこんなことになるなんて……」


そう言ってまた涙を流す桃花ちゃん。


「…聞いてないぞ?」


「未波…元輝くんには心配かけたくないからって…言わなかったんです。電話に出なかったらいいんだよって…」


「…んだよ、それ…」


するとICUの扉が開き、未波が出てきた。

その姿を見て、俺は固まった。

未波の綺麗だった顔は腫れ上がり、色も変わっていた。

まるで別人のようだった。
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