初恋のキミへ。
「…未波…?」
呼びかけても返事はない。
すると医師が口を開いた。
「出血がひどくて、危ない所でした…命は取り留めましたが、目を覚ますかは、まだはっきりしません。」
そこにいた未波の家族が深刻な顔をしていた。
そのまま医師に呼ばれ、部屋に入っていった。
俺たちは未波の部屋で立ち尽くした。
「俺…の、所為だ…」
「違うだろ!お前は悪くねぇ」
「俺が遊んでた女がしたんだぞ!」
「それでもお前が自分を責めることはないだろ!
未波ちゃんはそんなこと望んでねぇはずだ」
「そうだよ!元輝くん」
タケと桃花ちゃんが俺にそう言った。
だけど俺は…自分の所為にするしか考えられなかった。
「元輝。今は未波ちゃんが目を覚ますのを待つのが先だ。
それともお前、逃げるのか?
自分の所為にして、自分を恨んで責めて、それで解決すんのかよ!未波ちゃんがそんなこと望んでると思ってんのか?」