初恋のキミへ。
もうすぐ、面会時間が終わる。
俺たちは帰ることにして最後に未波に話しかけた。
「また明日くるな。明日は未波の声聞けるといいな…じゃあ、ゆっくり寝ろよ。おやすみ」
そう言って3人で病室を出ようとした。
その時だった。
「……も…………とき」
俺たちは振り返って未波を見た。
「未波!?今…」
「元輝くん!今元輝くんの名前呼んだ!」
桃花ちゃんが泣きながら嬉しそうにそう言った。
俺は未波に駆け寄り、手を握って話しかけた。
「未波?」
「………も…とき…ご………めん」
無表情で俺を呼び、謝る未波。
「なんで謝るんだよ…
…やっと…声聞けた……
未波…謝るのは俺の方だ…
ごめんな?お前を守ってやれなくて…」
俺がそう言うと未波は俺の手を握り返して、必死に話してくれた。