初恋のキミへ。


「……も…ときは……悪、く…ない…
き…らい………に、なら…な……いで…」


「嫌いになんかなるわけねーだろ!
こんなにお前のこと好きなんだぞ?
ずっと…お前の声が聞きたかった…」


我慢していた涙がこぼれ落ちた。


「………あ、り……が…とう。
……なか、な……いで……
わらっ……て…?」


そう言われ、俺は涙をふき、未波に笑顔を向けた。


「………わらっ…た……かお、
だい…す……きな、の」


俺は未波を抱きしめた。
何度もありがとうを繰り返し、
未波を力強く、優しく抱きしめた。

少し震えている未波を、俺に不安を与えた。

……俺を怖いと思う?

そんなことは聞けずに、抱きしめていた腕をゆっくり離し、「今日は帰る、また明日来るから」と伝え、病室を後にした。
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