初恋のキミへ。

決断のとき



12月。冬。

出発まで、あと1ヶ月。
年明けにあたしは旅立つ。

あたしは今日、元輝に伝えると決めた。

1ヶ月前に伝えるなんて怒られてしまうかもしれない。

だけど寂しさを長く感じてほしくなかったから、あたしは言わなかった。

今日も元輝の迎えを待ちながら、身支度を終えた。

リビングにはお母さんと2人。

「未波?元輝くんには……」


「今日伝えるから」


「そう…寂しくなるかもしれないけどちゃんと伝えないとね」


「分かってる。外で元輝待つから行くね」


「…いってらっしゃい」


いってきますと伝え、あたしは外に出た。
マフラーは必需品。
手袋は元輝の温かさを感じていたいからしない。

少し待つと元輝が白い息を吐きながらやってきた。
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