初恋のキミへ。
「おはよ」
「中で待ってろよ。寒いだろ?」
「平気」
そう伝え、元輝の手を握り、歩き出す。
「まじさみーな。早く冬休み入んねーかな」
「そうだね。だけど元輝とこうして行けるのもあと少しだから寂しいよ」
あたしが元輝の顔を覗きながら呟く。
「だな。けど卒業したって一緒にいれるんだから、俺は寂しくねーよ」
…その言葉を聞いて、普通なら嬉しいのに、素直に喜べない。
元輝…もう隣に並んで歩けないんだよ…