初恋のキミへ。

しつこい男



あの日から何故か
元輝という男に話しかけられる。

正直、これ以上関わらないでほしい。

他の女の子達からの視線がいたい。


「未波?おはよ」


毎朝のように馴れ馴れしく挨拶してくる。


「どーも」


それを毎朝そっけなく返す。


「未波!ちゃんと挨拶くらいしなよ」


そして毎朝、桃花に怒られる。

「いーよ桃花ちゃん!
照れてんだろ?」


そして厚かましい言葉を向けられる。


「自意識過剰なんじゃない?」


「強気だな。けど嫌いじゃねぇよ?」


「むしろ嫌われたいんだけど」


「他の子はみんな好きって言ってくれんだけどね」


「じゃあその他の子達の相手してきなよ」


「やだね。俺はお前を落とす気でいるから。
知らねぇの?
俺を好きにならない女はいないって」


「はっきり言ってタイプじゃないから。
私はあんたなんか興味ないの」


「言ってくれんじゃん。
まっその方がやりがいあるし。
覚悟しとけよ?」


そんな言葉を吐き捨てて私の前から去っていった。


「いいな〜未波」


「どこがよ?いい迷惑」


「未波って誰か好きな人でもいるの?」


いきなりそう振られて焦った。

でも桃花にならいっか…
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