初恋のキミへ。
「ん…約束。
あたし頑張るから…
だから…行く日まで傍にいてもいい…?」
「当たり前だろ?
毎日一緒にいよう。……やっぱ離れるなんて嫌だな…」
抱きしめていた手を離し、あたしをじっと見つけながら、そっとキスを落とす。
「けど、俺たちのためなんだよな…
お前が早く治るように毎日願ってるから」
「…ありがとう」
「帰るか?」
「…もう少し一緒にいたい」
そう言うと元輝に手を引かれ、元輝の家へと向かった。
会話はなく、どこか寂しげな彼の背中をただ見つめながら手を引かれるままに着いて行った。
結局その日は泊まり、なにをするでもなくただ一緒に手を繋いだまま寄り添って眠りについた。