初恋のキミへ。
旅立ちのとき
1月1日。元旦。
未波が旅立つまであと8日…
今は未波と初詣にきてる。
未波の着物姿を見たのは初めてで、やっぱり見惚れてしまう。
とことん未波に惚れてるんだと気づかされる。
「やっぱり人多いね?」
「そうだな。なにお願いした?」
「ん〜秘密。言ったら効き目なくなりそうだし」
「じゃあ俺も内緒。御守り買おうか」
「うん」
俺は未波の手をしっかり握りしめ、御守りが売られている場所に行った。
「未波がちゃんと治るように、俺がこれ買う」
言いながら手にとったのは、願いが叶う御守り。
ここにしか売ってないようで、来たら絶対買うって決めていた。
「じゃあ、あたしは元輝が幸せになるように、これ買うね」
未波が手に取ったのは、幸福が訪れる御守りだった。