初恋のキミへ。


「桃香〜タケくんっ!卒業式以来だね!
あ、ごめん、お友達も一緒なのに」


「いや、あ、久しぶり!」


しどろもどろなタケ。
桃香ちゃんの表情も引きつっている。

俺は恐る恐る未波の方を見た。

瞬間、未波も驚いたのか目を見開いていたけれど、すぐに笑顔に変えた。

久しぶりに見る未波は一段と綺麗になっていた。また、見惚れてしまったんだ。その笑顔に、心が癒された。お前を待っていたんだと、その笑顔が見たかったんだと、良かったと、いろいろ伝えたいことがありすぎて黙り込んだ俺に未波は口を開いた。


「…久しぶり。元気だった?」


「…あぁ」


「彼女さん…?」


俺に向けた言葉ではなく、弥生に向けた言葉だった。


「はい…弥生です」


「そっか。幸せそうでよかった」


今度は俺にそう言った。
その言葉が胸に突き刺さる…
どこか寂し気な未波の笑顔を見たからだろうか。
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