初恋のキミへ。


高校につき、まだ春休みだからか部活生だけ学校へ来ていた。

俺たちは3年2組に向かった。

教室に入るとあの頃とは全く変わっていなくて、懐かしさが胸を締め付けた。


「懐かしいな。未波ちゃんが帰ってきて本当嬉しいよ」


タケが未波に微笑みながらそう言った。


「ありがとう。タケくん。
あたしはみんなが幸せそうで嬉しいよ」


「未波はいつもそうだよね。
自分よりもあたしたちのこと気にしてくれる。
いつも気になってた。
未波はどうなのかなって…」


桃香ちゃんが寂しそうに未波にそう呟いた。

きっと、2人とも思っていたことなんだろう。

タケも寂しそうに未波を見ていたから……
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