初恋のキミへ。
「元輝くん、本当に未波が大好きなんだね。
羨ましいなぁ。」
「あいつが勝手に寄ってくるから迷惑してるの。
絶対またあの子たちから何か言われそう」
「次は元輝くんが助けてくれるよ」
なんて微笑みながら言ってる桃花はどこか嬉しそうだった。
「元輝くんに少しは心開いてあげなよ」
「無理だよ。あんな奴…」
「でも未波、前まで元輝くんに笑うこともなかったじゃん?
今日は普通に笑ってたし。
うまくいくといいなって私は思ってるよ?」
「もお〜!!絶対それは有り得ないよ」
私がそう言うと少し真剣な面もちで
「…まだ忘れられてないの?」
そう聞く桃花に少し黙った。
「元輝くん、未波のこと本気だよ?」
「…いくら冷たく突き放しても私から離れないし。
正直戸惑ってるけど…
やっぱり好きにはなれない」
「…そっか」
それだけ言って担任が入ってきたので席についた。