初恋のキミへ。
予期せぬ再開
放課後、元輝は本当に私を迎えにきた。
いろんな女の子に見られていたけど元輝はなにも気にしていなかった。
だから私も気にしなかった。
駅で桃花とタケくんと別れて私を家まで送るとしつこい元輝に私は負けてしまった。
最近、桃花とタケくんは仲が良いみたいでこの前は2人で遊んだって嬉しそうに話してくれたから私はそれ以上に嬉しくなった。
「タケくんって桃花のこと、どう思ってるの?」
「あぁ。分かんねぇけど、
あいつも最近女遊びしてねぇみたいだし、少しは可能性あるかもな」
「そっか〜上手くいくといいな」
私がそう言って元輝に笑いかけると少し頬を赤くして「そうだな」って答えたのを見て、思わずまた笑みが零れた。
そんな話をして私の家に着くときだった。
玄関先に人影が見えた。
「誰かいるよね?」
「あぁ。親とかじゃねぇの?」
「私の親、いつも遅いからそれはないと……えっ?」
玄関先にいる人影を見ながら近づくとそれが誰なのかはっきりした。
「どうした?」
心配そうに聞く元輝のことを見ずに私は固まってしまった。
「…な、んで?」
「未波!」
そう呼ぶのは聞き慣れていたはずのユウトの声だった。