初恋のキミへ。
「元輝、好きになってくれてありがとう」
最後にそう付け加えて未波は俺を力強く抱きしめてくれた。
ちゃんと俺を見て考えてくれていたことに泣きそうになった。
俺だって、未波が離れていかない限り、こんなにも愛しい存在のお前を簡単に手離す訳ないだろ。
未波からそんな言葉をくれるなんて、
未だに信じられなかった。
「…夢、じゃねぇよな?」
「夢の方が良かった?」
「それだけは望まねぇ。
一生離さねぇぞ?」
「元輝は知らないの?
私、一度好きになったら、離れたくないの。
だから離してやんないよ」
「願ってもねぇ幸せだよ。」
「元輝…好きだよ。」
初めて未波が俺を好きだと言ってくれた。
こんなにも幸せでいいんだろうか。
「俺も。」
そう言って、初めて未波に口づけた。